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急性虚血性脳卒中、血管内血栓除去後の強化降圧は有害無益

2022年11月11日  Lancet

頭蓋内主幹動脈閉塞による急性虚血性脳卒中の患者を対象に、血管内血栓除去術後の収縮期血圧目標値を非盲検評価項目盲検無作為化比較試験で検討。再灌流後に収縮期血圧の上昇が持続(140mmHg以上が10分を超えて持続)した患者を強化降圧群(収縮期血圧目標120mmHg未満)と非強化降圧群(同140-180mmHg)に割り付けた。主要有効性評価項目は機能的回復とし、90日時点での修正Rankin尺度スコアの分布で評価した。 この試験は、評価項目のデータレビュー後、有効性と安全性の懸念のため中止された。強化群の404例と非強化群の406例から主要評価項目のデータが得られた。機能的転帰が不良となる確率は、強化群の方が非強化群よりも高かった(共通オッズ比1.37、95%CI 1.07-1.76)。非強化群と比べて強化群では早期の神経学的悪化(同1.53、1.18-1.97)と90日時点の重大な障害(同2.07、1.47-2.93)が多かったが、症候性脳内出血には有意差がなかった。重篤な有害事象と死亡に群間差はなかった。...