妊婦のVTE再発予防、低分子ヘパリンは低用量がよい

静脈血栓塞栓症（VTE）の既往のある妊娠女性1110例を対象に、妊娠中および産後のVTE再発予防に用いる低分子ヘパリンの至適用量を非盲検無作為化比較試験で検討（Highlow試験）。妊娠14週以下の女性を中用量群（体重により用量調節）と低用量群（固定用量）に割り付け、産後6週まで1日1回皮下投与した。主要有効性評価項目は、VTE（深部静脈血栓症、肺塞栓症、通常と異なる部位の静脈血栓症）とした。 その結果、中用量群の2％と低用量群の3％にVTEが発生した（相対リスク0.69、95％CI 0.32-1.47、P＝0.33）。中用量群の5例（1％）および低用量群の5例（1％）が産前にVTEを発症し、それぞれ6例（1％）および11例（2％）が産後に発症した。中用量群の4％および低用量群の4％に投与中の大出血が発生した（相対リスク1.16、95％CI 0.65-2.09）。...