抑うつにはケタミンより電気けいれん療法

抑うつ症状がある患者に対するケタミンと電気けいれん療法（ECT）の有効性および安全性を臨床試験6件（対象計340例）の系統的レビューとメタ解析で比較。有効性評価項目は抑うつ症状重症度、認知、記憶力とし、重大有害事象（自殺未遂や死亡など）およびその他の有害事象を安全性評価項目とした。 その結果、ケタミンと比較したECTの抑うつ症状の統合標準化平均差は－0.69（95％CI －0.89-－0.48、CochranのQ検定によりP＝0.15、I2＝39％）となり、ETCの有効性が優位であることが示された。認知力または記憶力および重篤な有害事象を評価した研究では群間に有意差はなかった。ケタミンとECTにはそれぞれ独自の有害作用が認められ、ケタミンでは頭痛および筋肉痛のリスクが低く、ECTでは霧視、めまい、複視または眼振および一過性の解離症状または離人症のリスクが低かった。...