「中絶禁止」容認判決で中絶施設への移動時間増加、米

人工妊娠中絶禁止を容認した米国の「ドブス対ジャクソン女性健康機構訴訟（Dobbs v. Jackson Women's Health Organization）」判決が人工中絶を希望する女性の最も近い人工妊娠中絶施設までの移動時間に及ぼした影響を空間分析で検討。米国本土48州の15-44歳の女性（推定6371万8431人）を対象とし、判決前期間（2021年1-12月）の749施設へのアクセスと判決後（2022年9月30日時点）の671施設へのアクセスを比較した。 その結果、人工妊娠中絶施設までの移動時間が判決前（2021年1-12月；中央値10.9分、平均27.8±42.0分）から判決後（2022年9月30日時点；中央値17.0分、平均100.4±161.5分）に有意に増加した（対応のある標本のt検定によりP＜0.001）。人工中絶中絶施設から60分を超える距離に居住する女性の割合は判決前が14.6％、判決後が33.3％だった。...