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体温より低い透析液で心血管リスク低下せず

2022年11月18日  Lancet

カナダ・オンタリオ州で週に患者15例以上に維持血液透析を実施している84施設を対象に、患者に合わせて冷却した透析液の使用により心血管事象のリスクが低下するかを実践的クラスター無作為化試験で検討(MyTEMP試験)。施設を冷却透析液群(最低推奨温度35.5度、各患者の透析前体温より0.5-0.9度低い温度に設定)と標準温度透析液群(全例36.5度)に割り付けた。主要評価項目は、心血管関連死と心筋梗塞、虚血性脳卒中またはうっ血性心不全による入院の複合とした。 その結果、介入期間4年で1万5413例に透析を実施した。透析液の平均温度は冷却群35.8度、標準群36.4度だった。主要評価項目は冷却群8000例中1711例(21.4%)、標準群7413例中1658例(22.4%)に発生した(調整ハザード比1.00、96%CI 0.89-1.11、P=0.93)。...