ECMO即時使用で心原性ショックの転帰改善せず

重症または急激に悪化した心原性ショック患者を対象に、静脈-動脈体外膜型人工肺（VA-ECMO）の即時使用による転帰改善効果を多施設無作為化研究者主導学術的臨床試験で比較（ECMO-CS試験）。即時ECMO群（58例）と保存療法実施群（血行動態が悪化した場合にVA-ECMO使用；非即時ECMO群、59例）に割り付けた。主要評価項目は30日時点の全死因死亡、循環停止からの蘇生および他の機械的循環補助装置使用の複合とした。 その結果、主要評価項目は即時ECMO群の63.8％、非即時ECMO群の71.2％に発生した（ハザード比0.72、95％CI 0.46-1.12、P＝0.21）。非即時ECMO群の39％にVA-ECMOを使用した。両群の心停止からの蘇生（リスク差－3.2、95％CI －15.0-8.5）、全死因死亡率（同2.5、－15.6-20.7）、重篤な有害事象（同－0.7、－18.4-17.0）に差はなく、敗血症、肺炎、脳卒中、下肢虚血および出血の30日発生率にも差はなかった。...