乳児心臓手術、ステロイド予防投与は有益か

Society of Thoracic Surgeons Congenital Heart Surgery Databaseに参加した24施設で心肺バイパスを用いた心臓手術を施行した1歳未満の患児1200例を対象に、メチルプレドニゾロン予防投与による転帰改善効果を前向き無作為化プラセボ対照試験で検討（STRESS試験）。主要評価項目は死亡、心臓移植または13の重大合併症の順位付けした複合とした。 危険因子で調整した解析の結果、メチルプレドニゾロン群とプラセボ群の主要評価項目発生の尤度に有意差は見られなかった（オッズ比0.86、95％CI 0.71-1.05、P＝0.14）。未調整解析でのプラセボ群に対するメチルプレドニゾロン群の主要評価項目発生オッズ比は0.82（同0.67-1.00）、win比は1.15でメチルプレドニゾロンの便益が示唆されたが、術後の高血糖症に対するインスリン使用率はメチルプレドニゾロン群の方が高かった（19.0％ vs. 6.7％、P＜0.001）。...