高血圧治療で高齢者の認知症リスク低下

高齢高血圧患者の血圧と認知症発症の関連を検討した無作為化二重盲検プラセボ対照試験5件の個別患者データ（計2万8008例）を対象に、降圧治療による認知症予防効果をメタ解析で検討。追跡期間中央値4.3年で861例の認知症発症が確認された。 マルチレベルロジスティック回帰から、降圧治療により平均血圧が10/4mmHg低下すると認知症発症リスクが低下することが支持された（調整オッズ比0.87、95％CI 0.75-0.99）。競合リスクとして死亡を考慮に入れた多項回帰でも結果はほぼ同じだった。治療効果に年齢や性別による差はなかった。媒介分析では、実薬治療群の血圧の大幅な低下で認知症リスクが大幅に低下することが確認された。...