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ALL後のリンパ系腫瘍、治療による免疫不全が影響か

2022年11月27日  専門誌ピックアップ

1980-2018年の小児急性リンパ芽球性白血病(ALL)を検討した試験12件のデータを用いて、幹細胞移植以外のALL治療後に見られる非ホジキンリンパ腫(NHL)発症の実態を検討した。 その結果、85例がNHLを発症し、成熟B細胞リンパ球増殖性疾患が最も多かった(85例中56例)。このうち46例(82%)はALL維持療法実施中またはALL維持療法実施後6カ月以内に発症していた。65%に免疫不全関連の病理組織学的特徴が見られ、主にエプスタインバーウイルス(EBV)関連リンパ増殖性疾患の所見だった。ALL後の免疫不全関連リンパ系腫瘍66例(本研究52例、文献検索より追加14例)を検討した結果、追跡調査期間中央値4.9年での5年総生存率は67.4%だった。リンパ系腫瘍による死亡の5年累積リスクが20%、白血病では12.4%だった。血球貪食性リンパ組織球症が併発すると死亡率が上昇した(ハザード比7.32、同1.62-32.98、P=0.01)。...