駆出率が軽度低下した心不全患者および駆出率の保たれた心不全患者でダパグリフロジンの効果を検討したDELIVER試験の事前解析の結果が報告された。DELIVER試験では、駆出率40%超、推算糸球体濾過率(eGFR)25mL/min/1.73m2以上の患者をダパグリフロジン(10mg/日)群とプラセボ群に割り付けた。この解析では、投与開始前の腎機能がダパグリフロジンの主要評価項目(心血管死亡または心不全悪化)に対する効果に及ぼした影響、eGFRの傾きと複合腎転帰を評価した。 6262例(平均年齢72歳、男性56%)のeGFRの平均値は61mL/min/1.73m2で、49%がeGFR 60mL/min/1.73m2未満だった。主要評価項目に対するダパグリフロジンの効果に投与開始前のeGFR分類の影響は認められなかった(ハザード比:eGFR≧60mL/min/1.73m2 0.84、95%CI 0.70-1.00;eGFR 45-<60mL/min/1.73m2 0.68、0.54-0.87;eGFR<45mL/min/1.73m2 0.93、0.76-1.14;交互作用のP=0.16)。...
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