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局所進行胃がんの胃全摘、No.10郭清でDFS改善せず

2022年12月4日  JAMA Surgery

大彎への浸潤がない局所進行胃上部がん(APGC)患者526例(男性74.5%、平均年齢60.6歳)を対象に、腹腔鏡下胃全摘術+脾温存脾門部リンパ節郭清(D2+No.10郭清)併用の長期的および短期的な有効性を前向き無作為化臨床試験で検討。主要評価項目は3年無病生存率(DFS)とし、従来の腹腔鏡下胃全摘術(D2郭清単独)と比較した。 その結果、3年DFSはD2+No.10群70.3%、D2単独群64.3%で(P=0.11)、3年総生存率(OS)は75.7%、66.5%だった(P=0.02)。多変量解析で、脾門部リンパ節郭清はDFS(ハザード比0.86、0.63-1.16)やOS(同0.81、0.59-1.12)の独立した防御因子ではなかった。胃の後壁に位置するAPGC患者では、D2+No.10群の方がD2群より3年DFS(92.9% vs. 39.3%、P<0.001)およびOS(92.9% vs. 42.9%、P<0.001)が高く、多変量解析でNo.10リンパ節郭清のDFS(同0.10、0.02-0.46)およびOS(同0.12、0.03-0.52)に対する便益が確認された。...