内側安定型TKA、中間屈曲位での安定性良好

人工膝関節全置換術（TKA）で後方安定型（posterior-stabilized：PS）インプラントと内側安定型（medial-stabilized：MS）インプラントを比較する前向き無作為化試験に参加した患者63例を対象に、PS群とMS群で術後の膝関節前後安定性を比較。X線ストレス撮影で中間屈曲位での膝関節前後弛緩性を評価し、可動域、膝関節学会スコア（knee society score：KSS）およびForgotten Joint Score（FJS）を収集した。 その結果、45°屈曲位では、MS群の方がPS群よりも前後弛緩性が有意に小さかった（平均3.6 vs. 16.5mm、P≦0.0001）。90°屈曲位では前後弛緩性に群間で有意差はなかったが（平均3.9 vs. 5.9mm、P＝0.07）、女性のみでは、前後弛緩性はMS群の方が有意に小さかった（平均2.3 vs. 5.4mm、P＝0.008）。術後のFJSおよび可動域に群間差はなかったが、スポーツへの復帰率はMS群の方が高かった。KSSはMS群の方が有意に高かった。...