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早期パーキンソン病にdeferiproneは無益

2022年12月12日  New England Journal of Medicine

新たにパーキンソン病の診断を受けた患者372例を対象に、鉄キレート剤deferiproneによる黒質の鉄量減少効果および疾患進行への影響を多施設共同二重盲検無作為化第II相試験で検討。deferiproneを15mg/kg体重、1日2回、36週間経口投与し、プラセボと比較した。主要評価項目は、36週後の国際運動障害学会改訂版統一パーキンソン病評価尺度(MDS-UPDRS;0-260点、点数が高いほど重度の障害)の総スコア変化量とした。 その結果、症状が進行してドパミン作動薬を開始した患者は、deferiprone群が22.0%、プラセボ群が2.7%だった。ベースラインの平均MDS-UPDRS総スコアは、deferiprone群が34.3点、プラセボ群が33.2点で、それぞれ15.6点および6.3点上昇(悪化)した(差9.3点、95%CI 6.3-12.2、P<0.001)。黒質線条体の鉄量は、deferiprone群の方がプラセボ群より減少した。deferiprone群で見られた主な重篤な有害事象は、無顆粒球症(2例)および好中球減少症(3例)だった。...