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膵体尾部切除の短期転帰、開腹より腹腔鏡下術の方が良好

2022年12月14日  Annals of Surgery

日本の全国入院患者データベースを用いて、腹腔鏡下および開腹での膵体尾部切除術の短期転帰を傾向スコア分析を用いた解析で比較。2008年4月から2020年5月に良性または悪性の膵腫瘍に対する腹腔鏡下または開腹膵体尾部切除術を施行した患者5502例を対象とした。治療の逆確率重み付けを用いて、腹腔鏡下群と開腹群の疑似集団を作成し、短期転帰を比較した。 その結果、膵体尾部切除の腹腔鏡下術は、開腹術との比較で、院内死亡率(入院期間中:0.0% vs. 0.7%、P<0.001、30日以内:0.0% vs. 0.2%、P=0.001)、入院期間中の再手術率(0.7% vs. 1.7%、P=0.018)、膵切除術後の出血発生率(0.4% vs. 2.0%、P<0.001)およびイレウス発生率(1.1% vs. 2.8%、P=0.007)の低下、ならびに術後在院期間の短縮(17日 vs. 20日、P<0.001)と関連した。...