欧米の3次センター5施設で肝切除術を施行する肝細胞がん(HCC)患者398例を対象に、ロボット手術(RLR)と開腹手術(OLR)の短期および長期の成績ならびに安全性をコホート研究で検討した。 傾向スコアでマッチさせたRLR群とOLR群(各106例)を解析した結果、RLR群はOLR群に比べ、ドッキング時間を含む手術時間の中央値が有意に長かったが(295分 vs. 200分、P<0.001)、入院期間中央値(4日 vs. 10日、P<0.001)およびICU入室発生率(6.6% vs. 19.8%、P=0.002)は有意に低かった。切除術後の肝不全発生率はRLR群の方がOLR群より有意に低く(7.5% vs. 28.3%、P=0.001)、グレードCの肝不全は見られなかった。90日総生存率(RLR群99.1%、OLR群97.1%)、腫瘍再発に起因する死亡の累積発生率(8.8%、10.2%)ともに両群同等だった。...
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