術中の過剰な酸素投与で術後臓器障害リスク上昇
2022年12月21日
British Medical Journal
手術中の生理学的に過剰な酸素投与による腎障害(Kidney Disease Improving Global Outcome診断基準)、心筋障害(手術72時間以内の血清トロポニン>0.04ng/mL)および肺障害(国際疾病分類の退院時診断コーディング)の発生率をMulticenter Perioperative Outcomes Group(MPOG)のデータを用いた観察コホート研究で検討。全身麻酔および気管内挿管による120分以上(中央値205分)の入院外科手術を受けた成人患者35万647例(年齢中央値59歳、女性51.5%)を対象とした。 その結果、29万7554例中1万9207例(6.5%)が急性腎障害、32万527例中8972例(2.8%)が心筋障害、31万2161例中1万3789例(4.4%)が肺障害の診断を受けた。吸入酸素濃度(FIO2)中央値は54.0%、生理学的に過剰な吸入酸素の曲線下面積は7951%分(135分の手術中、FIO2 80%に相当)だった。酸素曝露量が多いと術後障害のリスクが上昇した。FIO2曲線下面積75パーセンタイルの患者では、25パーセンタイルの患者...
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