cN1b甲状腺乳頭がん、葉切除と全摘の5年RFS同等

臨床的に同側頸部リンパ節転移のある（cN1b）甲状腺乳頭がん患者946例を対象に、甲状腺葉切除術と甲状腺全摘出術の無再発生存（RFS）率を後ろ向きコホート研究で比較。治療期間と潜在的予後因子［年齢、性別、原発巣の大きさ、多病巣性、軽微な甲状腺外伸展、リンパ節転移数およびlymph node ratio（郭清リンパ節数に占める転移陽性リンパ節数の割合）］による傾向スコアマッチング後、葉切除と全摘のペア265組を解析対象とした。 追跡期間中央値は葉切除群が60カ月、全摘群が58カ月だった。葉切除群の27.9％および全摘群の6.4％に構造的再発が認められた。葉切除と5年RFS率の有意な低下に関連はなかった（葉切除群92.3％ vs. 全摘群93.7％、調整後ハザード比1.10、95％CI 0.58-2.11、P＝0.77）。...