金銭的報酬で5％以上の減量達成率が上昇

米国の低所得地域に居住する肥満成人668例（平均年齢47.7歳、女性81.0％、平均体重98.96kg、平均BMI 37.95）を対象に、減量に対する2通りの金銭的報酬戦略の効果を無作為化臨床試験で検討した。 参加者を減量支援単独（1年間の減量プログラム参加権、体重計などの自己管理ツール提供、教育、月1回の訪問）、目標指向型（減量支援＋減量行動に対する金銭報酬）、成果報酬型（減量支援＋減量達成率に対する金銭報酬）の3群に割り付けた。主要評価項目は、試験開始前から5％以上の減量を達成した参加者の割合とした。 その結果、調整後の5％以上減量達成率は減量支援単独群が22.1％、目標指向型群が39.0％（支援単独との差16.95％ポイント）、成果報酬型群が49.1％（支援単独との差27.03％ポイント、目標指向型との差10.08％ポイント）だった。両金銭的報酬群の平均減量率は同等だった。獲得した報酬の平均額は目標指向型群が440.44ドル、成果報酬型群が303.56ドルだったが、金銭的報酬による経済的な幸福の改善は見られなかった。...