難聴高齢者、地域の聴覚ケアでコミュニケーション改善

米メリーランド州で、に対するコミュニティ・ヘルス・ワーカーによる手頃な価格で市販されている音声増幅器を用いた聴覚ケア介入の効果を非盲検無作為化臨床試験で検討。難聴がある60歳以上の高齢者151例（平均年齢76.7歳、女性67.8％、世帯年収2万5000ドル未満63.6％）を対象とした。主要評価項目は、参加者自身が自覚するコミュニケーション機能の試験開始前から3カ月後までの変化量とし、Hearing Handicap Inventory for the Elderly-Screening Version（HHIE-S、0-40点、高スコアほど機能不良）で評価した。 参加者の90.1％が3カ月の追跡調査を完了した。介入群の平均HHIE-Sスコアは試験開始時が21.7点、3カ月時点が7.9点（変化量－13.2）だったのに対し、対照群（介入待機中）ではそれぞれ20.1点、21点（変化量0.6）だった。参加者自身が自覚するコミュニケーション機能は介入群の方が有意に改善し、介入による治療効果の平均はHHIE-Sスコア変化量－12.98点と推定された。試験に起因する有害事象は報告されなかった。...