妊婦の抗精神病薬による児の先天異常リスクは高くない
2023年1月7日
JAMA Psychiatry
北欧5カ国と米国の全国登録データを用いて、妊娠第1期の抗精神病薬の子宮内曝露による先天異常リスクをコホート研究で検討。抗精神病薬を使用しない妊婦(非曝露)645万5324例、非定型抗精神病薬を使用する妊婦2万1751例および定型抗精神病薬を使用する妊婦6371例のデータを解析対象とした。 その結果、重大な先天異常の有病率は非曝露が2.7%、非定型抗精神病薬曝露が4.3%、定型抗精神病薬曝露が3.1%だった。一般的に知られる抗精神病薬と先天異常リスクの組み合わせの調整後相対リスクは概ねnullに近かった。例外のオランザピン曝露と口唇口蓋裂では2.1(95%CI 1.1-4.3)だったが、この推定値は感度分析間で異なっていた。このほか、非定型抗精神病薬曝露と腹壁破裂(同1.5、0.8-2.6)および水頭症以外の特定の脳の異常(同1.9、1.1-3.0)、定型抗精神病薬のchlorprothixene曝露と心奇形(同1.6、1.0-2.7)でリスク上昇が見られたが、信頼区間の幅が広いため明確な結論は得られなかった。...
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