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うつ病、治療抵抗性で死亡リスク1.2倍に

2023年1月12日  JAMA Psychiatry

大規模コホートStockholm MDD Cohort(非精神科疾患のデータも含む)のデータを用いて、治療抵抗性うつ病(TRD)の疾病負担を住民対象観察研究で推定した。 その結果、2012-17年に単極性大うつ病性障害(MDD)15万8169件(患者14万5577例)が確認され、1万2793件がTRDの基準(抗うつ治療連続3回以上)を満たした。TRDエピソードはマッチさせた非TRDエピソードに比べて、指標日以降12カ月間の入院日数(平均3.9日 vs. 1.3日)が長く、労働損失日数(平均132.3日 vs. 58.7日)も多かった。TRDエピソードでは不安、ストレス、睡眠障害、物質使用障害の併存が多く、意図的な自傷行為は4倍以上多かった。 TRDエピソードがあるMDD患者の全死因死亡率は1000人年当たり10.7だったのに対し、TRDエピソードのないMDD患者では1000人年当たり8.7だった(ハザード比1.23、95%CI 1.07-1.41)。Montgomery Asbergうつ病評価尺度(MADRS-S)によるMDD重症度がTRDの最も重要な予後因子だった(C index=0...