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AKI後のケアに特化したクリニックで患者の死亡リスク低下

2023年1月14日  専門誌ピックアップ

急性腎障害(AKI)のため入院し、透析に依存せず退院した患者を対象に、AKI経過観察クリニックの受診により主要有害腎事象(死亡、維持透析の開始または慢性腎臓病の発症や進行)が減少するかを単一施設傾向スコアマッチングコホート研究で検討。AKI経過観察クリニックの患者164例と標準ケアを受けた患者656例を対象とした。追跡期間は平均2.2年だった。 その結果、標準ケアとの比較で、AKI経過観察クリニックでの医療で主要有害腎事象数の減少は見られなかったが(100患者年当たり22.1 vs. 24.7件、ハザード比0.91、95%CI 0.75-1.11)、全死因死亡リスクは低下した(同0.71、0.55-0.91)。AKI経過観察クリニックを受診した66歳以上の患者はβ遮断薬(同1.34、1.02-1.77)およびスタチン(同1.35、1.05-1.74)が処方される傾向にあったが、アンジオテンシン変換酵素阻害薬またはアンジオテンシン受容体遮断薬処方の傾向は見られなかった(同1.21、0.94-1.56)。...