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ICI誘発性心筋炎のバイオマーカーを特定

2023年1月15日  Journal of the American College of Cardiology

免疫チェックポイント阻害薬(ICI)で治療中の成人患者2606例(平均年齢64±13歳、男性60.7%)を対象に、バイオマーカーの傾向とICIによる心筋炎の発症リスクおよび転帰との関連を観察コホート研究で検討。27例(1.0%)がICI心筋炎の診断を受けた。 その結果、ICI心筋炎患者群は、診断時に高感度トロポニンT(高値患者の割合100%)、アラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT、同88.9%)、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST、同85.2%)、クレアチニンホスホキナーゼ(CPK、同88.9%)、乳酸脱水素酵素(同92.6%)が高かった。3個以上のバイオマーカーが上昇していた患者の割合は心筋炎患者群が95%、非患者群が5%だった。多変量解析で、非心臓バイオマーカーのうちCPKに心筋炎発症(ハザード比1.83、95%CI 1.59-2.10)および全死亡(同1.10、1.01-1.20)との関連が認められ、CPK上昇の心筋炎検出感度は99%、特異度は23%だった。...