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FOURIER試験の再検討でエボロクマブの心血管死率変更

2023年1月21日  専門誌ピックアップ

心血管疾患(CVD)患者に対するエボロクマブの心血管転帰がプラセボより優れるとされたFOURIER試験の治験総括報告書(CSR)と2017年に公表された主たる結果の死亡率データを比較。データに矛盾がある場合、独立委員会が盲検的にCSRの叙述から死因を再判定した。 その結果、死亡870件中360件(41.4%)の死因に矛盾が見られた。最初の解析では、心臓死と血管死が別の評価項目として評価されていなかった。再判定後、心臓死は、非有意ながらプラセボ群(113例)よりもエボロクマブ群(88例)に多く(相対リスク1.28、95%CI 0.97-1.69、P=0.078)、心臓以外の血管死は両群同等だった(各群37件、同1.00、0.63-1.58、P=0.999)。当初の解析では心血管死のハザード比は1.05(95%CI 0.88-1.25)だった。再判定後、エボロクマブ群の心血管死は有意ではないものの相対的増加が大きかった(同1.20、0.95-1.51、P=0.13)。...