甲状腺がん患者の4割が「治療計画の理解不十分」と回答

甲状腺がん経験者1412例（女性88.4％、診断時年齢中央値48歳、調査完了時60歳）を対象に、患者の治療前カウンセリング理解度および治療が期待を満たしたとする自己報告の関連因子を横断的調査で検討。回答者は、治療前カウンセリングに関する自由回答方式4問および選択肢方式2問など計55問の質問に回答した。 その結果、治療前の治療計画の理解が不十分だったと回答した割合は37.2％、治療結果が期待外れだったとした割合は40.9％だった。治療計画の理解が不十分とした回答者のわずか18.1％が治療は期待通りだったと回答した。 多変量ロジスティック回帰解析で、治療計画の理解不十分に治療が期待外れとする自己報告との独立した関連が認められた（オッズ比5.1、95％CI 3.7-6.9）。術後合併症や年齢、性別などに関係なく、治療計画の完全理解を報告した回答者は初回治療が期待通りだったと報告する確率が5倍高かった。...