住民対象前向きコホート研究Atherosclerosis Risk in Communities(ARIC)研究のデータを用いて、感染症による入院と認知症の新規発症との関連を検討。ARIC研究参加者1万5792例のうち追跡開始時点で認知症がなかった黒人または白人1万5688例(女性55.2%、黒人26.8%、開始時平均年齢54.7歳)を対象とし、感染症による入院を経験した患者と経験していない参加者(対照群)で認知症の新規発症率を比較した。 その結果、追跡期間中央値25.1年時点で2975例(19.0%)に認知症が確認された。認知症発症率は、感染症入院群が1000人年当たり23.6件、対照群が5.7件だった。調整済みのCox比例ハザードモデルによる予測で、感染症入院群の認知症新規発症率は対照群の1.70倍(95%CI 1.55-1.86、P<0.001)だった。呼吸器、尿路、皮膚、血液、循環器系の感染症で入院した患者または院内感染の患者の認知症発症率が有意に高かった。...
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