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帝王切開、アジスロマイシンによる母体の感染抑制効果を確認

2023年1月30日  専門誌ピックアップ

陣痛発来前の帝王切開で分娩した妊娠23週以上の単胎妊娠患者2867例を対象に、標準的抗菌薬予防投与に加えたアジスロマイシン(AZI)補助投与による母体の術後感染症抑制効果を単施設後ろ向きコホート研究で評価。分娩をAZI補助投与導入前(AZI導入前群:2013年1月-2015年9月)と導入後(AZI導入後群:2016年1月-2018年12月)に分類した。主要評価項目は、帝王切開後の子宮内膜炎、表層または深層創感染、腹腔内膿瘍および尿路感染症の複合とした。 その結果、AZI導入後群の主要評価項目のオッズが有意に低く(3.3% vs. 4.8%、調整オッズ比0.60、95%CI 0.40-0.89)、これは創感染のオッズの低さ(2.4% vs. 3.5%、同0.61、0.39-0.98)によるものだった。創部漿液腫(0.5% vs. 0.9%、同0.34、0.13-0.90)や離開(0.5% vs. 1.2%、同0.32、0.13-0.79)などの産後合併症のオッズも低かった。新生児罹病率に群間差はなかった。1138組の傾向スコア解析でも、主要評価項目はAZI後群の方がなお有意に低かった(同...