2型糖尿病に完全クローズドループシステムが有効

2型糖尿病成人患者28例を対象に、完全自動クローズドループ型インスリン送達システムによる血糖コントロール改善効果を非盲検無作為化クロスオーバー試験で検討。26例に完全クローズドループと標準インスリン療法（対照）を順不同で各8週間実施した。 その結果、血糖値が目標範囲内（3.9-10.0mmol L-1）だった時間の割合（平均）は、完全クローズドループ療法実施中が66.3％、対照療法実施中が32.3％だった（平均差35.3％ポイント、P＜0.001）。平均血糖値は対照療法中より完全クローズドループ実施中の方が低く（12.6 vs. 9.2mmol L-1、平均差－3.6mmol L-1、P＜0.001）、HbA1c値は対照療法後より完全クローズドループ実施後の方が低かった（72 vs. 57mmol mol-1、平均差－15mmol mol-1、P＜0.001）。いずれの期間中も重度の低血糖事象は発現しなかった。クローズドループ療法実施中に治療に起因する重篤な有害事象が1件発生した。...