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ヒドロキシクロロキン網膜症のリスク、15年で8.6%

2023年1月31日  Annals of Internal Medicine

ヒドロキシクロロキン網膜症の長期的リスクを米国の統合医療ネットワークを用いたコホート研究で検討(ヒドロキシクロロキンは全身性エリテマトーデスなどの炎症性疾患に使用されるが、長期の副作用に網膜症がある)。2004-20年にヒドロキシクロロキンを5年以上投与し、ガイドラインが推奨する網膜症検診を受けた18歳以上の患者全例を対象とした。ヒドロキシクロロキン投与量、ヒドロキシクロロキン網膜症の発症の有無と重症度を調査し、Kaplan-Meier法で発症リスクを推定した。 その結果、主要解析対象3325例中81例がヒドロキシクロロキン網膜症を発症した(軽症56例、中等症17例、重症8例)。全体の累積発症率は10年時点が2.5%、15年時点が8.6%だった。15年時点の累積発症率は、6mg/kg/日超が21.6%、5-6mg/kg/日が11.4%、5mg/kg/日以下が2.7%だった。これに対応する15年時点の中等症ないし重症の網膜症のリスクは、それぞれ5.9%、2.4%、1.1%だった。...