重度の出血を来した成人外傷患者2785例を対象に、成分輸血を用いた大量輸血プロトコル(MTP)の補助として用いる全血輸血(WB、WB-MTP群)で生存率が改善するかを後ろ向きコホート研究で検討。対象者は救急科(ED)到着後1時間以内に赤血球4単位以上の輸血を受けた。主要評価項目はED受診から24時間以内および30日の生存とした。 その結果、ED受診後5時間以内に、対照のMTP単独群とWB-MTP群の生存曲線に分離が見られた。WB-MTPで24時間後の生存率が改善し、死亡リスクが37%低下した(ハザード比0.63、95%CI 0.41-0.96、P=0.03)。30日後もWB-MTPの生存便益が認められた(同0.53、0.31-0.93、P=0.02)。...
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