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敗血症性低血圧、輸液制限で転帰変わらず

2023年2月2日  New England Journal of Medicine

米国で、敗血症性低血圧に対する早期の静脈内輸液制限の効果を非盲検優越性試験で検討(CLOVERS試験)。患者が静脈内輸液1-3Lによる初期治療に抵抗性の敗血症による低血圧の基準を満たしてから4時間以内に、24時間の輸液制限群(昇圧薬を優先し静脈内輸液を減量)と非輸液制限群(昇圧薬使用前に高用量の静脈内輸液を優先)に割り付けた。主要評価項目は、90日時点までに発生した自宅退院前の全死因死亡とした。 24時間のプロトコル期間中、輸液制限群(782例)では非輸液制限群(781例)より静脈内輸液量が少なく(中央値の差-2134mL、95%CI-2318--1949)、昇圧薬の使用時期が早く、昇圧薬の使用割合が高く、使用期間が長かった。90日時点までの自宅退院前の全死因死亡は、輸液制限群の109例(14.0%)および非輸液制限群の116例(14.9%)に発生した(推定差-0.9%ポイント、95%CI -4.4-2.6、P=0.61)。両群の重篤な有害事象の発生件数はで同程度だった。...