dMMR大腸がんにPD-1阻害薬術前補助療法が有効

限局性ミスマッチ修復機能欠損（dMMR）大腸がん患者73例（18-75歳）を対象に、PD-1阻害薬を用いた術前補助療法の有効性と実施可能性をコホート研究で検討。大多数（79.5％）にPD-1阻害薬単剤療法を実施した。50例に手術を施行した。 その結果、放射線学的評価による客観的奏効率は84.9％で、完全奏効（CR）率は23.3％、部分奏効率は61.6％だった。T4a/4b例とT2-3例の奏効率は同等だった（84.0％ vs. 85.4％、P＝0.999）。病理学的CR率は57.1％で、T4a/4bの38例でも59.5％と高かった。CRを得た17例では手術せずに経過観察する治療戦略を採用した。追跡期間中央値17.2カ月後の無再発生存期間中央値と総生存期間中央値は未到達で、手術施行例およびCR例の2年腫瘍特異的無病生存率と総生存率はいずれも100％だった。8例に術前補助療法中にグレード3-4の有害事象が発生し、4例は緊急介入を要した。4例に重度術後合併症を認め、うち3例は2回目の手術を要した。...