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小児難聴の治療に遺伝子診断が有用

2023年2月5日  専門誌ピックアップ

18歳未満で両側性感音難聴を発症した406の家庭の小児449例を対象に、小児期発症難聴の遺伝的原因を特定し、遺伝子型と重症度、進行度および人工内耳埋め込み成功の関連を明らかにすべく、横断的ゲノム解析と後ろ向きコホート解析を実施した。 その結果、43の遺伝子に原因変異が認められた。難聴の重症度、周波数および進行度は遺伝子により異なり、一部の遺伝子では遺伝子型により異なっていた。MYO6、OTOA、SLC26A4、TMPRSS3に原因変異またはGJB2に重度の機能喪失変異がある患者では、難聴は進行性で、10年当たり10dB以上の聴力損失が確認された。 人工内耳埋め込み例では、成人音声認識テストの結果は埋め込み前より改善したが、埋め込み成功の程度は遺伝子型により異なっていた。埋め込み時の年齢と埋め込みからの期間を調整すると、MITFまたはTMPRSS3の遺伝子変異による難聴例の音声認識力が最も高かった。...