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ICU患者、高用量タンパク質で転帰改善せず

2023年2月9日  Lancet

人工呼吸器を要し、栄養リスクが高いICU入室患者1301例を対象に、高用量タンパク質投与の臨床転帰改善効果を国際多施設共同単盲検無作為化試験で検討(EFFORT Protein試験)。患者を無作為化により高用量タンパク質投与(2.2g/kg/日以上)と標準量タンパク質投与(1.2g/kg/日以下)に割り付け、28日間、死亡または経口栄養移行まで投与を継続した。主要有効性評価項目は、生存退院までの期間、副次評価項目は60日死亡率とした。 その結果、無作為化から60日後までの累積生存退院率は、高用量群が46.1%、標準量群が50.2%だった(ハザード比0.91、95%CI 0.77-1.07、P=0.27)。60日死亡率は、高用量群が34.6%、標準量群が32.1%だった(相対リスク1.08、95%CI 0.92-1.26)。サブグループ効果により、試験開始前に急性腎障害があった患者および臓器不全スコアが高かった患者には高用量タンパク質投与が有害と考えられた。...