抗VEGF薬反復注射でnAMD患者のマイボーム腺消失抑制

滲出型加齢黄斑変性（nAMD）患者90例（平均年齢77.5歳）を対象に、抗血管内皮増殖因子（VEGF）薬の反復硝子体内注射により眼表面およびマイボーム腺（MG）に見られる効果を後ろ向き比較観察研究で検討。患者の片眼にポビドンヨードによる無菌処置後にVEGF薬を硝子体内に中央値で19.5回注射し、他眼を未治療対照とした。 その結果、上眼瞼の平均MG消失率は治療眼が19.1％、対照眼が25.5％（P＝0.001）、下眼瞼のMG消失率中央値はそれぞれ17.4％、24.5％だった（P＜0.001）。平均眼球充血スコアは治療眼が1.32、対照眼が1.44（P＝0.017）、涙液メニスカス高（TMH）中央値はそれぞれ0.36mm、0.32mmだった（P＝0.02）。非侵襲的涙液層破壊時間、涙液層浸透圧、シルマーテスト、フルオレセイン染色涙液層破壊時間（TBUT）などに差は認められなかった。...