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脳死腎ドナーの低体温療法、機械灌流保存に劣る

2023年2月11日  New England Journal of Medicine

米国6施設の脳死腎ドナー725例を対象に、低体温療法の機械灌流保存に対する非劣性を無作為化比較試験で検討。脳死腎ドナーを無作為化により低体温療法群、体外での腎臓低体温機械灌流保存群、低体温療法と機械灌流保存の併用群に割り付けた。主要評価項目は、腎移植レシピエントの移植腎機能発現の遅れ(移植後7日以内の透析開始と定義)とした。 その結果、ドナー725例から1349個の腎臓が移植された(低体温療法群359個、機械灌流群511個、併用群479個)。移植腎機能発現の遅れは低体温療法群の30%、機械灌流群の19%、併用群の22%に生じた。低体温療法群の移植腎機能発現の遅れの調整後リスク比は、機械灌流群に対して1.72(95%CI 1.35-2.17)、併用群に対して1.57(同1.26-1.96)で、併用群の機械灌流群に対するリスク比は1.09(同0.85-1.40)だった。移植から1年後の移植腎生着率は3群とも同程度だった。...