ビタミンD補給で前糖尿病から糖尿病への進行リスク低下

前糖尿病状態の成人を対象に、ビタミンD補充による糖尿病発症予防効果を系統的レビューとメタ解析で検討。経口ビタミンD製剤（コレカルシフェロールおよびエルデカルシトール）とプラセボを比較した無作為化試験3件を組み入れた。 調整後の分析の結果、ビタミンD投与群では糖尿病リスクが15％（ハザード比0.85、95％CI 0.75-0.96）、3年絶対リスクが3.3％低下した。追跡調査期間中、試験内で血清25-ヒドロキシビタミンD平均濃度を125nmol/L（50ng/mL）以上に維持した参加者は、50-74nmol/L（20-29ng/mL）だった参加者に比べ、コレカルシフェロール群では糖尿病リスクが76％（ハザード比0.24、95％CI0.16-0.36）、3年絶対リスクが18.1％低下した。ビタミンD投与群では、耐糖能の正常化率が30％上昇した（率比1.30、同1.16-1.46）。有害事象の率比（ハザード比：腎結石1.17、95％CI 0.69-1.99、高カルシウム血症2.34、0.83-6.66、高カルシウム尿症1.65、0.83-3.28、死亡0.85、0.31-2.36）に差は認め...