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ポリピルで高齢者の認知機能低下は防げず

2023年2月18日  JAMA Neurology

ポリピル(降圧薬+スタチン系薬剤)による認知機能および機能低下の軽減効果を2×2×2要因デザインを用いた国際共同無作為化臨床試験で検討(TIPS-3試験)。ポリピル、アスピリン単独、アスピリンとポリピルの併用、プラセボを比較した。主要評価項目は、試験開始前、2年後、試験終了時の認知機能および機能の評価とした。 その結果、心血管疾患のリスクがある65歳以上の患者2098例(平均年齢70.1歳、女性60%、高血圧86%、空腹時血漿グルコース濃度異常32%)が試験開始前と追跡時の評価を完遂した。5年の追跡期間中、実質的な認知機能低下(ポリピル群356例、プラセボ群328例)または認知症(ポリピル群2例、プラセボ群4例)を呈した試験群間の患者数に有意差は認められなかった。ポリピル群[プラセボとの比較、調整後Standard Assessment of Global Everyday Activities(SAGEA)平均スコア0.06 vs. 0.15、P=0.01]およびポリピル+アスピリン群(ダブルプラセボとの比較、0.01 vs. 0.14、P=0.01)には機能低下の軽減が認められた。...