有害な妊娠転帰で後の冠動脈疾患リスク上昇

1973年以降1回以上の分娩歴があり、Swedish Cardiopulmonary Bioimage Study（SCAPIS試験）に参加した50-65歳の女性1万528例を対象に、有害な妊娠転帰の既往と冠動脈疾患の関連を横断的研究で検討。冠動脈CT血管造影検査で確認した冠動脈アテローム性硬化症、重大な狭窄、非石灰化プラーク、segment involvement score（SIS）4以上および冠動脈石灰化スコア100超を評価項目とした。 その結果、有害な妊娠転帰の既往がある女性の冠動脈アテローム性硬化症有病率は既往がない女性より有意に高かった（有病率の差3.8％、1.6-6.1、有病率比1.14、1.06-1.22）。妊娠高血圧症と妊娠高血圧腎症の既往があると評価項目の全指標の有病率が有意に同程度に高かった。調整後の妊娠高血圧腎症によるオッズ比の範囲は、冠動脈アテローム性硬化症の1.31（95％CI 1.07-1.61）から重大な狭窄の2.21（同1.42-3.44）までだった。心血管リスクが低いと推測された女性でも、妊娠高血圧腎症や妊娠高血圧症の既往があるとほぼ同じ関連が見られ...