ビタミンD補給で自殺リスクは下がるか？

2010-18年にビタミンD3またはD2の処方を受けた米国退役軍人を対象に、ビタミンD補給および血清25（OH）値と自殺企図および意図的な自傷行為リスクの関連を後ろ向きコホート研究で検討。人口統計学的因子および医療記録でマッチさせた未治療の退役軍人と比較した。 Cox比例回帰解析の結果、ビタミンD3およびビタミンD2の補給で自殺企図および自傷行為のリスクが低下した（ハザード比：D2 0.512、95％CI 0.457-0.574；ビタミンD3 0.552、0.511-0.597）。サブグループ解析で、黒人またはビタミンD血清値が0-19ng/mLの退役軍人へのビタミンD補給で、未治療群に比べ自殺企図および自傷行為のリスクが最大64％低かった（ハザード比：黒人0.362、0.298-0.440；D血清値0-19ng/mL 0.359、0.215-0.598）。1日当たりの平均ビタミンD補給量が高用量だと低用量に比べてリスクの低下度が大きかった（対数平均用量のハザード比0.837、0.779-0.900）。...