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低リスクHR陽性乳がん、術後RTは省略可能か

2023年2月25日  New England Journal of Medicine

早期乳がんに対する乳房温存術後の放射線治療(RT)省略による影響を第III相無作為化試験で検討。ホルモン受容体(HR)陽性、リンパ節転移陰性のT1またはT2原発性乳がん(腫瘍最大径3cm以下)のため乳房温存手術を受け、切除断端陰性で術後補助内分泌療法を受けている65歳以上の女性患者を全乳房照射群と非照射群に割り付けた。主要評価項目は、乳がん局所再発とした。 その結果、10年以内の局所再発累積発生率は、非照射群が9.5%、全乳房照射群が0.9%だった(ハザード比10.4、95%CI 4.1-26.1、P<0.001)。局所再発率は非照射群の方が高かったが、初回事象としての10年遠隔再発率は、全乳房照射群より低かった(1.6%、0.4-2.8 vs. 3.0%、1.4-4.5)。両群の10年後の総生存率はほぼ同じで、非照射群が80.8%、全乳房照射群が80.7%(同76.9-84.3)だった。領域再発率および乳がん特異的生存率にも両群に大きな差は認められなかった。...