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低濃度アトロピン点眼で小児の近視発症遅延

2023年3月3日  Journal of the American Medical Association

4-9歳の近視がない小児474例(平均年齢6.8歳、女児50%)を対象に、低濃度アトロピン点眼薬(毎晩1回、両眼に点眼)による近視発症遅延効果を無作為化臨床試験で検討(LAMP2試験)。主要評価項目は、近視(いずれかの眼の-0.50D以上の調節麻痺下等価球面度数)の2年累積発症率および近視進行(1.00D以上の等価球面度数の近視化)が見られた割合とした。353例が試験を完了した。 その結果、2年累積近視発症率はアトロピン0.05%群が28.4%、0.01%群が45.9%、プラセボ群が53.0%、2年後の近視進行発生率は25.0%、45.1%、53.9%だった。0.05%群でプラセボ群および0.01%群に比べ2年累積近視発症率(差24.6%、17.5%)および近視進行発生率(同28.9%、20.1%)が有意に低かった。0.01%群とプラセボ群には有意差が見られなかった。最も頻度の高かった有害事象は羞明で、2年後の報告率は0.05%群が12.9%、0.01%群が18.9%、プラセボ群が12.2%だった。...