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小児がん経験者、デクスラゾキサンに長期心保護作用

2023年3月4日  Journal of Clinical Oncology

無作為化試験4件および非無作為化試験1件で、ドキソルビシン治療を受けた急性リンパ芽球性白血病、ホジキンリンパ腫または骨肉腫の小児がん経験者195例(デクスラゾキサン曝露率51%、累積ドキソルビシン用量297±91mg/m2)を対象に、デクスラゾキサンの長期心保護効果を検討。がん診断後18.1±2.7年で心機能を評価した。 人口統計学的因子、累積ドキソルビシン用量などで調整した多変量解析の結果、デクスラゾキサンを投与した患者は投与していない患者に比べて左室内径短縮率(絶対差+1.4%)および駆出率(同+1.6%)が改善し、B型ナトリウム利尿ペプチド当たり心筋負荷が低下した(同-6.7pg/mL)。デクスラゾキサン投与で左室機能低下(左室内径短縮率30%未満または駆出率50%未満)のリスクが低下した(オッズ比0.24、95%CI 0.07-0.81)。この保護的関連は主にドキソルビシンの累積投与量が 250mg/m2以上の場合に見られた。...