薬剤抵抗性パーキンソン病に淡蒼球の集束超音波治療が有効
2023年3月5日
New England Journal of Medicine
ジスキネジアまたは運動症状の日内変動があり、オフ状態で運動障害が見られるパーキンソン病患者94例を対象に、片側淡蒼球内節の集束超音波アブレーションの有効性および安全性を多施設共同二重盲検無作為化試験で検討。主要評価項目は3カ月後の効果とし、オフ状態での治療側のMDS-UPDRS III(国際運動障害学会による統一パーキンソン病評価尺度改訂版パートIII)スコアまたはオン状態でのUDysRS(統一ジスキネジア評価尺度)スコアの試験開始前から3ポイント以上の低下と定義した。 その結果、主要評価項目を評価した実治療群(65例)の69%と偽処置群(22例)の32%に効果が認められた(差37ポイント、95%CI 15-60、P=0.003)。効果が見られた実治療群の患者のうち、19例がMDS-UPDRS IIIの基準のみ、8例がUDysRSの基準のみ、18例が両基準を満たした。3カ月時点までに効果が認められ12カ月時点で評価した実治療群の39例のうち、30例で効果が持続していた。実治療群に見られた淡蒼球破壊術に起因する有害事象に、構音障害、歩行障害、味覚障害、視力障害、顔面脱力などがあった。...
m3.comは、医療従事者のみ利用可能な医療専門サイトです。会員登録は無料です。