抑うつリスクに心血管の健康が影響か

抑うつ症状のない成人6980例を対象に、心血管の健康と抑うつ症状のリスクの関連を前向きコホート研究で検討。心血管健康指標7項目（喫煙、BMI、身体活動、食事、血圧、血糖、コレステロール）のうち1997年（ベースライン）に中間または理想的な水準にあった項目の数および7年間（1990-97年）の心血管健康の変化を調べた。主要評価項目は、抑うつ症状の発生［20項目疫学研究用うつ病尺度（CES-D）スコアで男性17点以上、女性23点以上］とし、1997年およびそれ以降3年ごとに抑うつ症状を評価した。 その結果、1997年以降19年の追跡期間中、1858例（26.5％）が抑うつ症状を発症した。ベースラインの心血管健康（中間または理想的な水準の項目1つ増加当たりのオッズ比0.87、95％CI 0.84-0.91）および7年間の心血管健康の改善（同0.91、0.86-0.96）でそれぞれ抑うつ症状のリスクが低下した。心血管健康度が良好だと抑うつ症状スコアが不良となるリスクも低下が見られた。...