重度三尖弁逆流へのTEERは有益か？

米国、カナダ、欧州の65施設の症候性重度三尖弁逆流患者350例（平均年齢78歳、女性54.9％）を対象に、三尖弁の経カテーテル的edge-to-edge修復術（TEER）の効果を前向き無作為化試験で検討（TRILUMINATE Pivotal試験）。主要評価項目は、1年後の全死因死亡または三尖弁手術、心不全による入院、QOL改善（KCCQスコア15点以上増加と定義）の複合とした。 その結果、主要評価項目の結果はTEER群の方が対照群（薬物療法）より優勢だった（win比1.48、95％CI 1.06-2.13、P＝0.02）。死亡または三尖弁手術の発生率および心不全による入院率に群間差は見られなかった。KCCQスコアの平均変化量はTEER群12.3点、対照群0.6点だった（P＜0.001）。30日時点で逆流の重症度が中等度以下だった患者の割合はTEER群が87.0％、対照群が4.8％だった（P＜0.001）。TEER群の患者の98.3％に30日時点で重大な有害事象が見られなかった。...