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下剤の常用で認知症リスク増加

2023年3月18日  専門誌ピックアップ

認知症診断歴がない40-69歳の英国バイオバンク登録者50万2229例(女性54.4%)を対象に、下剤の常用と認知症発生率との関連を前向きコホート研究で検討した。追跡期間は平均9.8年だった。 その結果、社会人口学的因子、生活習慣因子、病状、家族歴および定期的な薬物使用で構成した多変量Cox回帰分析で、下剤の常用は認知症全体(ハザード比1.51、95%CI 1.30-1.75)および血管性認知症(同1.65、1.21-2.27)のリスクが増加したが、アルツハイマー病(同1.05、0.79-1.40)との有意な関連はなかった。認知症全体および血管性認知症リスクは、常用する下剤の種類が多いほど増加した(それぞれ傾向のP=0.001、0.04)。下剤1種類の常用では、浸透圧下剤のみ認知症全体(同1.64、1.20-2.24)および血管性認知症(同1.97、1.04-3.75)のリスクが増加した。...