非静脈瘤性上部消化管出血、OTSC vs. 標準治療

上部消化管に静脈瘤以外に起因する活動性出血または非出血性露出血管が認められた成人患者190例を対象に、over-the-scope clip（OTSC）による止血効果を多施設共同無作為化比較試験で検討。標準的な内視鏡的止血法と比較した。主要評価項目は、30日以内の再出血の確率とした。 その結果、標準治療群の14.6％、OTSC群の3.2％に30日以内の再出血が認められた（リスク差11.4％ポイント、95％CI 3.3-20.0、P＝0.006）。各治療後の出血管理失敗率は標準治療群が6、OTSC群が1（同5.1％ポイント、0.7-11.8）、30日以内の再出血率は8および2（同6.6％ポイント、－0.3-14.4）、再止血処置は8および2、30日死亡率は4および2だった。各治療後の失敗率と再出血が見られた割合の複合評価項目を事後解析したところ、事象発生率は標準治療群が15.6％、OTSC群が6.5%だった（同9.1％ポイント、0.004-18.3）。...