低リスクのTAVR、SAVRより3年成績良好

Evolut Low Risk試験に参加した大動脈弁置換術施行の低リスク大動脈弁狭窄症患者1414例（平均年齢74歳、女性35％）を対象に、自己拡張型弁を用いた経カテーテル大動脈弁置換術（TAVR）と外科的大動脈弁置換術（SAVR）後の3年転帰を報告。主要評価項目は、3年時点の全死因死亡または後遺症が残る脳卒中とした。 その結果、主要評価項目発生率はTAVR群が7.4％、SAVR群が10.4％で（ハザード比0.70、95％CI 0.49-1.00、P＝0.051）、群間差は1年時点が－1.8％、2年時点が－2.0％、3年時点が－2.9％だった。軽度の弁周囲逆流発生率はTAVR群が20.3％、SAVR群が2.5％、ペースメーカー留置では23.2％、9.1％といずれもSAVR群の方が低かった（P＜0.001）。中等度以上の弁周囲逆流発生率は両群ともに1％未満で、有意差は見られなかった。TAVR群はSAVR群に比べ3年時点の弁血行動態が良好だった（平均圧較差：9.1mmHg vs. 12.1mmHg、P＜0.001）。...