1. m3.comトップ
  2. 海外ジャーナル
  3. 胃がんリスクに病的変異とH. Pyloriの交互作用認める

胃がんリスクに病的変異とH. Pyloriの交互作用認める

2023年4月9日  New England Journal of Medicine

がん素因遺伝子の病的変異と胃がんリスクの関連をヘリコバクター・ピロリ(H. Pylori)感染状況と組合わせて検討。バイオバンク・ジャパン(BBJ)の胃がん患者1万426例と対照者3万8153例を対象に、27個のがん素因遺伝子病的変異と胃がんリスクの関連を評価し、愛知県がんセンター病院疫学研究(HERPACC)の胃がん患者1433例と対照者5997例を対象に、病的変異とH. Pylori感染状況の胃がんリスクへの影響を評価した。 その結果、BBJでは9個の遺伝子(APC、ATM、BRCA1、BRCA2、CDH1、MLH1、MSH2、MSH6、PALB2)の病的変異に胃がんリスクとの関連があることが示された。HERPACCでは、胃がんリスクに関してH. Pylori感染と相同組み換え遺伝子の病的変異の間に交互作用が認められた(相対過剰リスク16.01、95%CI 2.22-29.81、P=0.02)。H. Pylori陽性者の85歳時点での胃がん累積リスクは、病的変異保持者の方が高かった(45.5%vs. 14.4%)。...